混沌の中の息つぎのように

あと数日で子どもが3歳になり、生後0日のときからほぼ毎日「そろそろ自立してくれないかな?」と期待しながら、わたしもよく頑張っていて、まわりの人もそれを褒めてくれるのですが、ほんとはあと5万倍ぐらい褒めてもらわないと困るぐらい頑張っている。事前の想像の10万倍くらい頑張っている。はたして頑張りと関係があるのかないのか、おかげさまで元気に育っています。

 

3歳ってまだたぶん長期記憶もないし(3歳より前のことを殆どの人は覚えていない)、めちゃくちゃ何もできないけど、急に物凄い「できる瞬間」があってウワーッ!?となる。でもそれは、本当にできるようになったわけではなく、数多の試行錯誤の一つがたまたまヒットしただけで、本人は周りがどんなに褒めようが、あんまりヒットの自覚もないまま、また混沌とした試行錯誤に戻っていく。

 

今日は「ぼく、先生になろうかな…保育園の先生かな…」と急に将来について語りだした。今までになりたがったものといえば、消防車、パトカー、ショベルカー。車体だった。ひどいときは「『クレーン車ショベルカーはしご消防車ヘリコプター』になりたいんだよ」と、重機のヌエみたいなものになろうとしていた。車から人へ。化物から職業へ。これはすごい急成長と思って聞いていると、「やっぱり、バスの先生かな…ウーン、救急車、消防車、あとクレーン車も、ほしいんだよ〜」とただの物欲の話になってしまった。

 

先日は、絵を描いてるのをのぞいたら、めちゃくちゃよく描けていたので大声をあげてしまった。ワーッ!これ、何を描いてるかわかる!今まではグジャグジャーって、芸術家が作品を気に入らないときにやるやつ、もしくはボールペンのインクがあるかどうかを確かめるときに書くやつを描いていた。

喜んで写真を撮っていると、「まだ途中だから!」と怒られ、ごめんごめんと返して数分後。「できたよ」というのを見ると、黒く塗りつぶされ、他の絵と判別のつかないグジャグジャがあった。

 

そういうのを面白がるくらいの余裕がようやくできてきた。よかったね。頑張ったね。


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奇跡の一枚。